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「NSP復活コンサート!!」DVD版(NSP)

 2009-08-18
fukkatsu
 ここ最近NSPの曲をよく聴いています。彼らが生み出す切なさ、やるせなさ、物寂しさがとても好きなのです。何もそうしたものに心惹かれなくても……と思うでしょうが、好きなものは好きだから仕方ないのです。

 「NSPって何? 誰?」と思う方がほとんどと思われますので、ごく簡単に説明しますと……。
 NSPとは1970年代から'80年代、そして2000年代に活動していたグループです。
 メンバーは天野滋、中村貴之、平賀和人の3人(皆岩手出身)が基本。
 ただし'85年に中村が脱退、'86年に澤近泰輔、深浦昭彦が加入するも、'87年には平賀が脱退して自然消滅してしまいます。
 (以上敬称略)

 詳しいプロフィールは、NSP official websiteのProfileを。
 http://www.nspweb.net/profile.html
 しかし2002年1月26日、日本青年館大ホールにて「NSP復活コンサート2002」を開催。
 その時の模様を収めたのが、今回取り上げる「NSP復活コンサート!!」のDVDなのです。
 '87年に最後のライブが行われてから約15年ぶり、オリジナルメンバーの3人揃ってとしては約17年ぶりとなるライブ。
 ですが、そんなブランクを全く感じさせないほどに息の合った、そして素晴らしいライブを披露している事実に驚かずにはいられません。
 
 そして、これは本当に個人的な感想ですが、スタジオ録音版では今ひとつに感じられた曲が、見事なまでに鮮やかに、生き生きとしたものとなって甦っているようにも感じます。
 そういう意味もあり、私がNSPの曲を聴く時は、このライブのバージョンがほとんどです。
 もう少し詳しく書いてゆきましょうか。
 私としては、これに収録されているほぼ全曲が捨て曲なしと思えるほど、好きな曲(演奏)ばかりです。

○三者三様の力量が上手くかみ合った演奏

 3人の演奏、歌は共に聴きほれてしまうほどに素晴らしいです。
 先にも書きましたけど、長い間ライブをしていなかったとは思えないくらい素晴らしいし、上手いです。
 天野さんは、歌声、歌い方により深みが増したように感じます。ギター演奏はコードストロークが中心ですが、「昨日からの逃げ道」や「白い椅子の陰」でのイントロ、間奏は実に滑らか。アコースティックギターの澄んでいてきらめきのある音色も相まって、聴き入ってしまいます。

 中村さんはソロとして何年か活動するも、その後は音楽から遠ざかっていたらしいのですが、そんなことをまるで感じさせないんですよね……。特にギター演奏で。
 何曲かではリードボーカルをとっていますが、天野さんとはまた違った感じの澄んだ歌声は健在です。
 ギターはフィンガーピッキングによるアルペジオ中心ですが、これが実に上手い!
 速いテンポでも難なく指が動いているのを見て、唖然としましたから。というか今もしています。
 「夕暮れ時はさびしそう」ではオカリナを、「雨は似合わない」ではピアニカも担当。どちらも素朴な味が出ています。

 ベースの平賀さんですが、楽曲を支える見事なリズム感、動きまくる指(フレーズ)に見入ったり聴き入ったり。
 「シャツのほころび涙のかけら」では平賀さんのベースから始まるのですが、これがまた格好いいったらないです。
 「昨日からの逃げ道」「夕暮れ時はさびしそう」「さようなら」での演奏も好きですね……。
 特に「さようなら」はベースラインが動きまくってますからね。曲調自体はシンプルなのですが、その分ベースが頑張っている、と言う感じでしょうか。
 「もう人生の秋」、「遠野物語」ではリードボーカルですが、あったかみのある声質だなあと思います。
 ちなみに平賀さん、左でベースを弾いてます。使用ベースはサンバーストのジャズベースでは無いですが(笑)。

○色々な意味で的確なサポートメンバーたち

 曲によるサポートメンバーの選択も実に見事だと思うのですよ。
 3人のサポートメンバーが参加しているのですが、「NSPのメンバーのみの演奏」と「NSPプラス3人のサポートメンバー」と単純にくっきり分かれているわけではなく、曲によっては「サポートはキーボードのみ」というのもありますから。

 3人で演奏されるのは、やはり落ち着いてしっとりした感じの曲の時。いわゆる「叙情派フォーク」と呼ばれる曲を演奏する場合はこの構成。
 「春はもうすぐ」や「砂浜」という曲もしっとりと落ち着いた感じですが、キーボードが加わることでより叙情味が増していて、実に心に染みるんです。
 NSPの3人だけでも十分演奏可能な曲ですけど、元々の曲・歌詞が持つ切なさ、物悲しさがキーボードの音色・フレーズによってより一層強調されていて、とても危険です。
 聴いている時の気分・状況によっては泣けるほどに。
 
 一方、ファンキーなリズムが印象的な「シャツのほころび涙のかけら」や、爽やかなアップテンポの曲「あなたこっちを振り向いて」など、躍動感ある曲では3人のサポートメンバーも加わって、楽曲が持つ良さを最大限に引き出しているのもまたお見事です。

 「歌は世につれ」でも3人のサポートが加わっていますが、この曲はゆったりしたテンポで、しみじみする感じの曲。
 ですがこの曲は(このアレンジで聴きなれたからというのもありますが)、キーボード(ピアノの音色がまたいい!)、ドラム、エレキギターも必要ですね……。
 特にエレキギターによる終盤のソロは、入魂のソロ、この一言に尽きるほどに素晴らしい。

 ちなみにこの曲で天野さん、途中から涙ぐんでしまい、歌えないまま演奏が終わるという様子がそのまま収録されています。
 もしかしたら、歌詞に反映されているであろう天野さんご自身の体験を思い出したから……かもしれません。
 右手の甲で涙をぬぐうところに、見ている私も感極まりそうになったり……。ある意味本DVDのハイライトシーンといえるでしょう。

○収録曲一言感想

 このDVDに収録されている曲のご紹介&一言感想など。

1.昨日からの逃げ道
一言:3人のみでの演奏。イントロ、間奏での天野さんが弾くフレーズがとても好き。コピーせずにはいられないほどに。
 平賀さんのベースにより、リズムが一層ハネる感じになっていてカッコいい。
2.春はもうすぐ
一言:いかにも冬の北国を思わせる歌詞と、淡々とした曲調がとても好き。本当に寒さが感じられるなあ……。
 さり気なく添えられたキーボードの音色とフレーズもまたよろし。
3.白い椅子の陰
一言:イントロなどで聴ける天野さんのギターフレーズがこれまた好き。これもしんみり。
4.夕暮れ時はさびしそう(2カポ)
一言:名曲。中村さんはオカリナを。だけど意外と演奏自体はあっさりしている感じもする。
 ストリングスを模したシンセの音色も効果的。
5.やさしい町(2カポ)
一言:中村さんがボーカル。温かみ溢れる歌詞とメロディーがとても素晴らしい。ほのぼの。
6.さくら草(雪どけ水はつめたくて)
一言:こちらも中村さんがボーカル。一転して物悲しい歌世界。イントロからして鬱な感じがする(悪い意味ではなく)。
7.もう人生の秋
一言:平賀さんがボーカル。しんみりと。
 イントロ・アウトロでのオカリナっぽい音色の、歌部分でのフェンダー・ローズっぽいキーボードの音色もいい。
8.砂浜
一言:別れ際の恋人たちの情景か。寂しさ溢れる曲調、それを演出する中村さんと平賀さんのコーラスも実に見事。イントロでの天野さんの演奏とギターの音色がとても好き。
9.見上げれば雲か(3カポ)
一言:バンドスタイル。イントロなどで聴ける円山さんによるスライドバーを用いたフレーズがいい。よく見ると、ただ一人頭を振ったりしてノっているのが確認できる(笑)。
 それは別にして、曲は至って物悲しい。淡々としている部分と盛り上がる部分のコントラストも印象的。
10.シャツもほころび涙のかけら
一言:ファンキー。歌詞は「さようなら」にも通じる別れる相手に対する未練がたっぷりだが、素直に言わないことでヒネリが効いている。
 ファルセットを使ったコーラスも印象的。よくあの高い音程だせるなあ……。
 間奏はメンバー紹介を兼ねつつ、キーボード、ドラム、ギターそれぞれに見せ場が設けられている。格好いい。
11.遠野物語
一言:バンドスタイル。平賀さんがボーカル。シリアス。歌い方がどことなく天野さんに似ている感じもする。
12.夕陽を浴びて(2カポ)
一言:少しばかりの明るさも併せ持った、しみじみとした曲。
13.あなたこっちを振り向いて(4カポ)
一言:爽やか。どことなくアイドル歌謡チックでもある(笑)。でも大好きな曲のひとつ。
 一旦終わったと見せかけて演奏を再開するギミックがいい(笑)。
 よく見ると曲の最後で天野さん、早々にギターに付けているカポを外してますね。次の曲に備えてでしょうし、曲のシメはサポートの方々がするからいいのですけど、ちょっと気が早いかも?
14.八月の空へ翔べ
一言:こちらも爽やか。コーラスもいい。始まる前に、天野さんが曲名を力強く言うのがいい(笑)。
 3人揃って歌うという珍しいスタイル。
15.歌は世につれ
一言:生ピアノの音色、入魂のエレキギター演奏、抑えきれずに熱くなるドラム、そして途中から歌えなくなった天野さんがとても印象的。
16.さようなら(3カポ)
一言:3人での演奏。曲調はシンプルだけど(使用コードは3つ!)次第に盛り上がってゆくところといい、後半うねりまくる平賀さんのベースのフレーズといい、スタジオ版では感じられない虚無感溢れるコーラスワークといい、全てが素晴らしい。
17.あせ(4カポ)
一言:カントリータッチのカラッとした感じの曲。歌詞は青さもあるけれど、どこか悟ったような感じもする。これが20歳前後に作られたなんて……(「さようなら」や「夕暮れ時は~」もそうだけど)。
 天野さんによる「間奏~ハイ!」や「まだまだ!」のセリフが楽しい(笑)。
18.雨は似合わない(3カポ)
一言:3人が交代でボーカルを取るという変わった構成。中村さんによるピアニカ演奏が素朴さを加えていい感じ。さびしい曲。

(あと冒頭にライブ開始前の会場内外の様子が撮影された「オープニング」、最後にライブ終了後の様子およびスタッフロールが出る「エンディング」を収録)

○おまけ(?)

 なおこのDVD、残念ながら全曲収録ではありません。先に出たCDと比べても以下の9曲がカットされてます。結構多いですね。

・おもいで
・君と歩いてみたくて
・かげふみ
・赤い糸の伝説
・青い涙の味がする
・はじまりは朝
・僕たちの失敗
・五月雨
・めぐり逢いはすべてを越えて

 あとこの時のライブは、後にVHSでも発売されています。
 ポニーキャニオンから通販限定という形で販売されているのですが、こちらはDVDに「はじまりは朝」「五月雨」も含めた全20曲。
 さらに

本編最後には特典映像として3人のインタビューや未公開オフショットが収録されています。


とのことで、商売上手ですね!(笑)
 一応商品紹介ページのアドレスをば(少し下にスクロールした所にあります)
 NSP Special Site NSPは永遠に…
 http://www.ponycanyon.co.jp/NSP/

 余談ですが、このライブでサポートを務めた3人について。
 キーボードの澤近泰輔さんは、中村さん脱退後正式メンバーになった方で、それ以前もNSPのサポートをしていたことがある方です。
 ドラムスの小柳昌法さんは、リンドバーグのメンバーだった方。さっき調べて知りました。そうだったのか!
 ギターの円山天使さんは、現在中村貴之さんのツアーメンバーをするなどして活動されています。

○まとめっぽくないまとめ

 このDVDは、単なるNSP復活の記録に留まるものではなく、彼らの楽曲が見事に甦ったという事実の記録でもあると思うのです。
 正直言いますと、彼らが一旦活動停止するまでのスタジオ版の曲の多くは、どこかアレンジや楽器の音色に古さを感じてしまい、そこが残念な所だったりします。
 もちろんスタジオ版でも好きな曲はあります。「さようなら」(シングル版、「青春のかけら達」版どちらも)や「夕暮れ時はさびしそう」、「北北東の風」(シングル版)はスタジオ版も大好きでよく聴きまくってますから。

 ですがこのDVDに収録されているのを聴くと、元々の楽曲の良さを最大限に引き出しつつ、現代にも通用するアレンジになって生まれ変わっている。
 スタジオ版では少しおとなしめだった曲(例えば「シャツのほころび涙のかけら」)も、実に躍動感溢れる演奏になって素晴らしいものになっている。
 そんな印象を非常に強く持ったものです。

 なおこのライブのあと、本格的に活動再開したNSPでしたが、2005年には天野さんが病気のため他界。解散宣言は出ていないものの、現在は活動停止状態です。


 NSPのライブDVDは他にも 「NSPコンサート2004 at 芝メルパルクホール(東京郵便貯金ホール) 」や、NSP公式サイト通販限定のドキュメント&ライブDVD「Maybe Tomorrow」(ただし現在品切れ)もあります。
 品切れとなった「Maybe Tomorrow」は無理としても、2004年のはまだ在庫があるので、いずれ買いたいところです。今は先立つものが無いのですが……(涙)。
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