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『にこプリトランス』第3巻(白雪しおん:著 芳文社:刊)感想

 2008-08-10
niko03
 
 アンドロイドの双子の姉弟・せすとりんすを中心に繰り広げられる、にぎやかさ溢れる愉快な作品の第3巻目。
 回を重ねる毎に、少しずつ登場人物も増えたことでにぎやかさもアップ。
 話の展開も広がりを見せていますが、不思議とばらけた感じがしないんですよね。
 というのも、せすとりんすに、二人の兄・騎士といとこの弥深子を中心として、他のキャラクターたちの結びつき・関連が結構強いからでしょう。
○散漫さの無い複数の展開でお話に幅が

 連載開始からしばらくは、せすとりんすの無邪気なまでの騎士への大好きぶりがお話のメインでしたが、登場人物が増えるに従い、それらのキャラクターが繰り広げるお話が複数同時進行することとなり、現在に至ります。

 ざっと挙げてみても、3巻では以下の事が描かれています。
 せすとりんすの兄・騎士といとこの弥深子の、ゆっくりとではありながらも着実に伸展する仲。
 騎士たちが通う学校の生徒会長・若林(若様)と副会長・久我原の恋愛模様。
 この二つを上手く披露しながら、合間に久我原弟・笹の暴走気味のシスコンぶり(と笹に対する久我原の容赦ない制裁)、若様の親友・王子様の若様へのからかいぶり、若様の姉妹・灰華と逆奈二人の様子なども軽くではありますが描かれていますが、散漫になることなくきちんとまとまりを見せているのが見事です。

○笑いと共に描かれる心に染みるお話

 この作品を読んでいて、笑ってしまう所が色々あるのですが、時折現れるしんみりさせられるお話も好みだったりします。

 例えば、騎士の父・翔馬が騎士に恋愛のアドバイスをした際の言葉。
 一緒にいて自然になれる人が見つかることを願うその言葉自体も温かいのですが、父が息子を大切に思う気持ちが見てとれます。
 他にも、騎士がせす、りんす、弥深子と一緒にこたつに入って温かさを感じる場面。
 せすとりんすが来るまでは一人でいることが多かった騎士ですから、人と一緒にいられること自体の温かさを実感できたのでしょう。

 もうひとつ挙げると、せすが突然騎士を大嫌いと言い出したお話。
 せすが、自分の頭の悪さをコンプレックスに感じていることが騒動の原因でしたけど、この時のせすは本当に可哀相に見えたものです。
 いつもは能天気なまでに明るく元気な姿ばかり見ていただけに、そのギャップの大きさに戸惑う所もあったのかもしれません。
 その後の騎士の言葉にもしみじみしましたね。
 騎士がせすたち二人を、普通に家族と思っていることが明らかになったわけですから。
 ある日二人が騎士の元にやってきたことだけでなく、二人がアンドロイドという二重の意味であり得ない非日常の出来事が、いつの間にかそうしたものではなくなっていたというのは、読者である私にとってもあてはまるものでした。
 このあたり(非日常から日常の流れの考察)は、冬狐さんの『にこプリトランス』(3)の記事の方が分かりやすいので、そちらをお読みくださると宜しいかと思います。

○充実描き下ろしでサービス満点

 白雪先生の単行本は描き下ろしが充実しているのも嬉しいです。
 巻頭のカラーマンガはもちろん、巻末の後書きマンガ。
 このあたりまでなら他の作家さんもされていますけど、カバー下での詳細な各回ごとの詳細な解説は毎回圧巻です。これを読んで、気づかなかった事を確かめるためにもう一度読み返したりします(笑)。
 更には帯裏の4コマ、未採用の帯裏4コマもありますから。何てサービス精神溢れる方でしょう。
 というわけで、帯つきのを買ったほうがお得です。以前も書いた気がしますが。

 今回は人物紹介のイラストも、登場人物が多いだけあってとてもにぎやかです。
 今回のテーマは「おとぎ話」とのことで、「桃太郎」「不思議の国のアリス」「白雪姫」をモチーフにした格好のキャラたちが描かれてますが、カバー裏のイラストといい、騎士の格好が……(笑)。

 しかし3巻の帯表のキャッチに笑いました。
 この作品を良く知らない人が見たら、どんな怪しいものだと思うでしょうか(笑)。
 恒例(?)帯裏4コマ。今回は幸せそうな若様と久我原さんと、やはり不幸せな樹。ひとり取り残されようと、力強く生きてください(笑)。

 現在は王子様と灰華さんの恋の行方も描かれるようになり、更にお話は広がりを見せてゆきます。
 もしかしたらこの二人も、せす・りんす(特にせす)の活躍でくっついたりするのでしょうか(笑)。
 直接的にではないにしろ、せすとりんすはキューピッド的な存在だったりするのかな、と思ったりするものでして。
 それはともかく、せすとりんすが現れて以来、騎士は幸せになりましたよね。確実に。
 この楽しい作品に出会えた私も幸せではありますが(笑)。 

 以下のページで試し読みが出来ます。
 まんがタイムきらら-作品紹介ページ-まんがタイムきららWeb(『にこプリトランス』第3巻)

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