
本来は重めのテーマ(後述)が背景に横たわる作品のはずですが、そうしたことを忘れるほどに笑えて楽しめる作品となっています。
主人公の夕雅は見事な体型(グラマラス)の女性ですが、亡き父に男同然に育てられたために、自分を男と思い「漢」に憧れるキャラとして登場しますし、夕雅の異母兄・蒼麻は加減できないほどの怪力ゆえに、女性を傷つけてしまうのではという不安に駆られるキャラとして描かれています(それでいてぬいぐるみなどを手作りする女性的なところもある)。
つまり、見た目と感性が男女入れ替わった兄妹の、ぎこちなさが生む愉快なやり取りが本作の笑いの中心だと思います。
そこに、主人公たちの同級生や友人がうまく関わり、お話と笑いのバリエーションを広げることに成功しています。
例えば、夕雅の同級生・遠音(おとね)あんずは優等生キャラとして登場するも、夕雅のマイペースぶりに振り回され、ツッコミキャラになってしまいました。
同じく夕雅の同級生・新見杏慈恵(にいみあんじえ)は腐女子キャラとして、その思考を活かした言動で周囲を戸惑わせます。若干フリーダムなキャラでもありますね。
他にも蒼麻の同級生・遠音つばきは、見た目と裏腹の黒さを発揮していますし。
こうした愉快なキャラクターたちが、笑いを生み出して作品を彩っているのです。
こうなればもう普通にコメディとして気軽に楽しみたくなるのですけど……。